改造日記(7)/リア回り

 

いよいよリア回りに手を付けようと、簡単な図面を書きました。今回グッチ乗りの方のご好意により、安く譲って戴いた1100スポルト(転倒車)よりリアのスイングアームを外し、加工して取り付けます。片側1本サスでトルクアーム付きになります=リアのピョコンと上がる悪癖は無くなりますね。叉、乗り心地も飛躍的に良くなり路面追従性が改善される事請け合いです。現在はフロントは良く動いているのですが、リアは昔ながらの2本サスなので、突き上げが強烈です。上手く付けばフロントとのバランスも取れると思います。リアホイールはスピードスターMK1の5.5JX15(タイヤサイズはFと同じ165/65−15)を使用します。その際、グッチのデフにホイールを付ける為の変換アダプターが左の図面です。140mm/17Sのアルミ丸棒より旋盤にて削りだし、硬質アルマイトをかけるつもりです。BMWR100とR1100RTで作っているので慣れた物ですが、ミリ単位でデフ側に寄せる作業が面倒ですね。今回ついでにベアリングも交換するつもりで、NTNのシール形ボールベアリングLLB(非接触形)X1、LLU(接触形)X3(スイングアームピボット分2個)計4個頼んでおきました。LLUは動き出しが少し重い(ピボットに使うので余り関係ないかな)けど、耐久性が抜群との事です。ホイール側のベアリング受けは友人の機械屋に頼むつもりです。何しろクリアランスが1000分台!ですから。
いよいよ材料のアルミ丸棒(140丸X100mm)をセットして削り出しました。
約1時間半でここまで削れましたが今日(6/10)はここまでとしときます
リアのスイングアーム&ファイナルです。左上が1100スポルトの物で現在これを使用する為加工途中です。幅を若干詰め、右にオフセットして補強します。サスはモノサスですがそのままでは頭が運転席に飛び出してしまう為右側スイングアームに付け1本サスとします。上記旋盤加工中の物がファイナルに取り付き、ホイールがセットされます。

上のリア回りはBMWR1100RTの物で、始めこれを付けるつもりで作業していました。しかしスイングアームピボットからタイヤ後端までの距離が長く車体に収まらない為と、17インチにしなければタイヤがオフセットし過ぎセンターにこない為諦めました(17インチではタイヤサイズが良い物がない=185/35−17なんかあれば収まるのですが)。15インチではユニバーサルジョイント部にホイールが当たり、結果オフセットし過ぎでセンターにこない等問題多すぎです。当初の採寸があまく(195/40−17で収まるはずでした)、5mm〜10mm前後の狂いで収まらないことが判明しました。私の採寸ミスですね!

左は折角削り出し、硬質アルマイトまでかけた変換アダプターです。材料は7075を奢り(17Sより大分高価)完璧に出来たのですが、残念ですね。
ほぼ削り出しの加工が終わった(6/11)変換アダプターで、後はPCD(114.3X5穴/ピッチ1.5)加工とギア(ファイナルに嵌まり込む)取り付け穴加工、及び硬質アルマイトをかけ、最後にベアリング穴加工(5/1000)をして出来上がりです。(6/25現在友人の機械加工屋に出してありますが、出来上がりは何時になる事やら・・・・)
仮にセットしてみましたがユニバーサルジョイントとのクリアランス(タイヤと2mm前後)も一発でOK!思ったより上手くできました(採寸も)。
後は反対側のディスクローターを付けるアダプターを削り出す作業が待っています。叉、リアディスクはサイドブレーキ併用になる為、スズキ/スカイウェイブの物が使えそうで現在確認中です。2ポットのピンスライドで片側のピストンがサイドブレーキ(ワイヤー引き)の役目もします。
今回は「忙しいから直ぐに出来ないぞ」と言われましたが思いの他早く(6/29)加工が上がってきました。持つべき者は友ですね!上左側がローターハウジングで、ホイール表側から8ミリボルト(首下70mm)にてローター→ハウジング→ホイール→変換アダプターと共に共締めされます。
二つの削り出しパーツに、それぞれファイナルに嵌まり込むギア(8mmX10本でとまる)とディスクローターがこんな感じで付きます。
この様に二つの削り出しパーツがSETされホイールを挟み込みます。上がローターハウジング、下側が変換アダプター(右図)。
ホイール裏側に付くファイナルに嵌まり込むギアと変換アダプター。アダプターは勿論5/100台でハブセンになっています。叉、ホイール裏側のミミ(JJとかJと呼ばれる折り返し部分=5JX15のJですね)も2mm程削り込みユニバーサルとのクリアランスを大目にしました。新規導入した旋盤も16インチまでなら加工OKです。
変換アダプターにベアリングを圧入する穴加工やホイールボルト&ローターハウジングのメスネジもバッチリ!後はアルマイト加工をしてベアリングを圧入すればOKです。硬質アルマイトでなければクリアランス(ベアリング)はキツクならないようですね(ベアリングを仮に乗せてある図)。
ホイール表側に付くブレーキローターハウジングです。通常ホイールを留める要領で上や左の写真のアダプターにホイールボルト5本(12mmX1.5)を使用してホイールを付けます。逃げ加工(5本のホイールボルト)をしたローターハウジングはホイールを貫通し、ローターと共にアダプターに共締めされます。勿論ホイールにはローター取り付け用ボルトが通る穴(8.5mm)5箇所も明けられています。センター奥にベアリング穴加工されたアダプター先端が覗いています。

NEXT BACK