改造日記(9)/リア回り(3)

 

1100スポルトのノーマルスイングアームです。これを切り貼りしてJZRに装着します。ピボットの幅を詰め(310mm)、アーム右側をオフセットします。JZRピボット部は320mm幅で左右5mmのクリアランスです。又デフも右側に限界まで詰め、タイヤをセンターに持って行きます。それからサスの取り付け部も考えなければ・・・・・。これはモノサスでメインフレームに沿ってサスが付いています。このままでは運転席に飛び出してしまう為他の取り付け方法を考えなければなりません。
ピボットベアリングです。デイトナまでは、写真の様にテーパーローラー(写真はレースのみ)を使用していましたが、1100スポルトからボールに変更されたようです。テーパーはスラスト方向にも強いのですが、トルク&グリス管理も面倒だし、サイズが少しJZRの車重を考えると小さい為、ボール(NTN/6303LLU)の接触型に変更します。接触型は動き出しが少し重く高回転には向きませんが、ほぼメンテナンスフリーの優れ物で耐久性が抜群、露出部に使うにはベストですね。
スイングアームの加工に入りました。本来はジグを作るのがスジなのですが、これも大変面倒な為工夫してみました。まず幅を詰める作業ですが、カットして溶接では芯が出ない為パイプ内径の物を丸棒より削り出し、それ自体も軽量化に留意して4mmX80mmほどのパイプ状に仕上げました。外径はスイングアーム内径にほぼ近く叩き込む感じにして芯をだしました。後はティグ溶接してこの部分はOKです。溶棒はステンを使います。スティールにステンを使うのは強度も出るし、仕上がりもキレイに上がるからですね。又ティグを使用したのは引っ張りも弱く狂いが少ない為です。
ピボット幅(310mm)を詰めた分右側のスイングアームもオフセットします。これでホイールをセンター近辺に持って行きます。後は補強を入れベアリング穴加工をし、ペイントすれば出来上がりです。又、ベアリング穴加工も左右の芯だしが大変で、この形状では旋盤が使えませんから、NCのフライスで行います(現在加工依頼中)。
ベアリング穴加工が出来上がってきました。今回は少し時間がかかりました。と言うのも、今加工屋さんは何処も大忙しの状況らしいです。一時は安い中国や台湾等でやらせていた加工も、精度が日本のレベルには遠くクレームの多すぎが原因らしいです。これも流石の出来栄えで何時も感心してしまいますね。
クロモリパイプをブロンズ溶接で組、補強を入れました。
早速ベアリングを圧入し、ウレタンでペイントして出来上がりました。クリアランスも流石バッチリでパシッと入りました。
補強もクロモリパイプにて多めにいれ、サスの取り付け部もセットしました。スイングアーム右側のオフセット(約25mm)部も上手く出来ました。
強度的に心配になりまたまた作り変えです。スイングアームスタビライザーはインチサイズのクロモリパイプに交換し、写真の通りサス取り付け部も補強をいれました。重量的には少し重くなりましたが、これで安心してアクセレーターを踏込めます。
後はペイントして出来上がり!
サス取り付け部も補強をバッチリいれました。この一点に応力がかかる為取り付け部周辺から全てやり直しました。溶接はティグ溶接を使い、まずまずきれいに出来たと思います。
こちらのクロモリ/インチパイプ溶接もティグ使用ですが、余りきれいとはいえません。パイプ肉厚が極端に違う為難しいですね。強度的には相当上がったと思いますが・・・・。
早速ペイントしました。カラーはイギリスを意識して?ダークグリーンで決め!

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