フローティングデフ/改良作業

 

またまたリア回りをバラシました。今回は懸案のデフのスラスト方向に対しての余計な動きを規整するのが第一目的です。カタカタ音が又少し大きくなったようなので、いよいよ根本的に直さなければとの判断です。 慣れた物であっという間に駆動系&足回りもご覧の通り取り出せます。2000Km弱走ったので目視とハンマーでの点検も合わせて行ないました。全く異常はなく安心しました。やはりBIKEに近い乗り物の為この部分、特にピボット部に相当のストレスがかかる為点検はお座なりに出来ませんね。心配しいしい乗っても詰まらんですから。
まずはスイングアームのみにしてから、アッパー側ステーの製作です。板材より切り出しブロンズにて溶接してここはOK!デフ側はアルミ板より切り出したステーをトルクロッドステーに溶接です。 下側も然り!
溶接はMIGですけど。
8mmのピロエンドを左右に配したロッド(17mmアルミ棒)で左右の動きを規整します。回転方向にはスムーズに!これが結構大変で、デフが回転(15〜20°程ですが)するとどうしてもロッドの距離も僅かに変化(円回転/数ミリ)する為ステーの角度が微妙になります。これも何とかクリアーし上手く出来ました。 下側も上手く出来ました。余り下げるとぶつけた時に面倒な為、高さをボディー下面に合わせました。ロッドは長い方が長さ(首振り)の変化が小さめに抑えられるのですがこれが限度ですね。又、使用するボルト&ナット類の用意も結構面倒で、首下の長さ、材質、ナットはUナットか否か、ボルトはキャップか等々。締めた状態でネジ部があんまり長いとか、ネジ類がバラバラなのも許せないタイプなんですね。カスタムBIKE等も使用されているボルト&ナットで凄さがある程度は察しがつきます。ファクトリーBIKE(カー)等でなにが違うのか良く観察すると、ワンオフ品(削り出し)のオンパレード、超軽量材料、見た事もない様なブレーキ&ショックの数々は当たり前です。でもそれらを留めるボルト&ナット類がさすがなのですね。今度機会があったら良く観察して下さい・・・驚嘆物ですよ。私は何時も先ず螺旋類から見てしまいます。
このステーの製作は結構面倒でしたね。6mmの17S板をコンターで切り出しユニバーサルが入る穴(60mm)はフライスで開けると言う作業ですが、芯だしが面倒で結構時間を食います。4ツ爪のヘッドが欲しいねー旋盤でやればあっという間に出来ちゃいます。最終的に一箇所を切り取り出来上がりです。先にデカ穴を開ければ比較的簡単でした!
赤矢印の部分にスイングアームに接触していた跡が残っていました(ホイールのサイズUPに伴い限界まで寄せた為)。これも組み上後に下から覗いた所2mmぐらいのクリアランスが取れていました=正解ですね。又青矢印がベアリングでフローティングになっている部分です。矢印のインナーとベアリングのガタで首を振るんですね。これを限界まで削り込んだのですがやはり音が大きくなってきて、今回の改善作業をした訳です。
上下の新しく追加したトルクアームです。既にこの時点でデフを揺すってもカタリ・・ともいわなくなりました。アームがない時点ではがたがたと結構な音がしていました。
早々組み上げて試乗してみましたが計算通りの出来栄えで、ノンビリ走ると顕著に出ていたデフのカタカタという耳障りな音が完璧に消えました。走行感も横に逃げる力が規整された為パワーが全て回転に変わる感じが心地よくとてもスムーズに感じられます。

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